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この夏の異常な猛暑を引きずる様に、10月に入ってからも、相変わらず30度近い残暑が続いている、 |
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やがてS氏の車が、枝道の広場に止めてあるのが見えてきた、 枝道は急坂で、S字状に、山手へ駆け上がって見える、 S氏が言うには、この上100m行った所だ、車も入れるぞ、とは言うもの、怪しげな山林に車を上げる勇気が無く、順ちゃんと私はこの先、歩く事にする S氏は、構わすエンジン全開で急斜面を突進していく 竹堀道具の身支度をした二人は、ゆっくり急坂を登り始めた 辺りの竹林に目を移すと、あいにく、太そうな竹が多く、斜面に根深く立っている 道を登りきると、大きな広場が目に入ってきた、広場の左側と山手は、緩やかな斜面の、みかん園である、 ココの地主さん、N氏も後から様子を見に来るとの事 竹藪は右が急斜面で、対称外、 どうやら本命は山手奥の平場らしい 早速の偵察である 山手のみかん園の切れ目から、大きな竹林が見えてきた、近づくにつれ、手ごろな太さの竹林が左右に広がって見えてきた |
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山手奥の竹林は、予想道理の平場で、尺八に出来そうな、手ごろな太さの竹が群生していた、 地盤も思っていたほど、柔らかくはなく、長年蓄積してきたと思われる、腐葉土が、しっかりと締りのある地盤を形成している この地域は、関東ローム層と呼ばれる赤茶色の、粉末を押し固めた様な地盤が、神奈川県内全域に分布する 関東ローム層は、箱根火山や富士山などの火山活動によって噴出した火山灰が、堆積、風化してできたものである。 またこの地層は、箱根火山や富士山だけでなく、中部地方の木曽御岳(きそおんたけ)、八ヶ岳(やつがたけ)などの火山や、 遠く九州の阿蘇(あそ)火山、姶良(あいら)火山、等から飛んできた、火山灰も含まれていると言われている したがって、ごく新しい体積物で覆われた平地は、わりと地盤が締まっているが、傾斜地は表面の堆積土が流れて、やわらかい赤茶色の 関東ロームや沖積層など新しい時代の堆積物がむき出しになる、 したがって、傾斜地の竹林は、根が深く、節間も間延びして、殆ど尺八には、使えないものが多い 3人3様、平場の竹林めがけて、突入 私の見つけた、最初の一本は2尺2寸の長管サイズ、尺が長いと、その分根も深い、私の道具はいつも道理の斧型、 しかし長物を掘りだすには、突きのみタイプが威力を発揮する、そばで純ちゃんが、てこずる私の様子を見て、突きのみの道具を差し出す ありがたく、借りて掘り始めるが、なかなか、主幹に辿りつかない、力ずくで竹を左右に振りまわすが、相変わらず強情な根っこが踏ん張り続ける 突きのみをさらに、地中に叩き入れるが、なかなか言う事を聞かない そして、 とうとう、やってはいけない事を、...... 力任せに押し倒すと、「みしっ」 もんどり打って倒れた竹の根元が、 「パックリ」と ヒビがはいってしまった ....... 皆さんも 竹掘りは どうかあせらず、掘りましょう!!! この失敗にもめげず 1尺8寸と1尺9寸をゲット そこへ 地主さんN氏がやってきた 友人の義さんも一緒である、義さんはなにやら小脇に細長い「つる」をいっぱい抱え込んでいる 「アケビのつる」らしい、 ココで 地主さんN氏に、竹材の年数の見分け方を、色々伝授されるが、良く分からない 竹の色付き加減、枝のひらき 節に付いた黒ずみ 皆同じく見えるのは、まだ未熟物である 皆が揃ったところで、早めの昼食にする |
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竹林のだらだら道を下って行くと、小春日の陽光がみかん畑を包み込み、大地のぬくもりが体いっぱいに感じられる 先ほど悪戦苦闘した長物の竹を背負い、いささか汗ばむ状況ではあるが、久しぶりのこの自然の開放感が実に心地よい 今まで気がつかなっかたが、広場に炭焼きの窯がバラック立てで設置されている |
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友人の義さんは下で、昼飯の、インスタントラーメン作りの最中である |
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地主さんN氏はここで、毎日、気の向くまま、炭焼きや竹細工の色々な物を製作して、創作の楽しみを趣味としているらしい |
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昼飯が終わると、地主さんN氏自らの、あけび細工の技術指導となる |
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この度は、竹取もさることながら、ごく近場でこんな楽しみに出会え 本当に嬉しい一日でした |
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本日の収穫 長物4本 果たしてどんな、一品になるのやら 数年先に夢を繋げて保管中である |