**手孔位置と周波数の測定、および調律**

**手孔位置**

手孔の位置は、管の内径の大きさ、竹の太さ、手孔の大きさ、等によって変わります

同じ1尺8寸管でも、作者の理想曲線が違うと、内径も違います

また作者の好む手孔の大きさ、も、変わってきますので

手孔の位置は不変一定にはなりません、

下の表は、「型尺棒KB-18」で形成された竹の場合の手孔位置を示します、



手孔の位置はこの様に計測します 下図参照






**周波数の測定**

尺八は竹の長さに、合わせて調律する等寸管と、英音名のA(邦楽で言う黄鐘)の周波数を440Hz、として調律する、等律管があります。

等寸管は、主に民謡や詩吟等に使われ、歌い手の声の高さに合わせて、用いられ、長さの基準は日本の尺貫法で定める、尺、寸、分、で表

されます、「尺八」の名の由来はこの1尺8寸の長さから発したものとも言われ、この世界では1尺8寸5分と言った、中途半端な長さの

尺八も、珍しくはありません、室町中期から江戸中期に盛んに使われた、一節切(ひとよぎり)と言う尺八は1尺1寸1分、長さが
336mm

外径
27mm内径19mmと言った寸法で、英音名のA音に近い筒音を出すと、言われます。

一方、等律管は、洋楽との融合により、他の楽器との合奏が出来るよう、近代音楽の基準である、英音名のA音の周波数を440Hz、とした、

平均律に依る調律管であります。

 

上に示すグラフは、尺八の長さに対する、筒音(ロ音)の周波数を表します、線上のポイント部分は等律管の各サイズの位置です、

ただし、同じ長さの尺八でも、そのときの、気温によって、周波数の値は変化します、その理由は

気温の変化で、音が空気中に伝わる速度が変わってしまうからです、

v=332+0.6t  v=音の速さ  t=気温

周波数=音の速さ÷振幅    振幅=尺八の長さで決まる定数

この式から、気温が上がると、周波数も高くなることが、お解りかと思います、この事から調律には、寒い所や極端に暑い所では、正確な

周波数を計ることが出来なくなります、一般的には気温20度位で、英音名の
A音の周波数440Hz(コンサートピッチでは442Hz

位で調律する様です、

ただし、尺八の調律に於いては、管の内部の温度が、重要になりますので、調律する前に、竹を十分吹き込んで、内部の温度が一定になる

よう落ち着かせます、

調律率器を使って、周波数を計って見ましょう

調律器具には色々なものが、ありますが、購入の際、下に示した機能があるか、確認してください

 

調律メーター

音名ランプ

ピッチコントロール

チュウーニングガイド

集音マイク

調律器の使い方は


まずピッチコントロールで基準となる、周波数を設定します、標準は440Hzですが、洋楽等の合奏で使われる場合は、それより少し高

い442
Hzが一般的のようです。

次に集音マイクに向けて、尺八の音を出します、出された音に一番近い、音名ランプが点灯します、それと同時に調律メーターの針が振れ

て、その音名に対する、周波数のずれを、確認する事が出来ます、メーターの針が、+−10セントに収まれば、大体の調律が出来ていま

す、そのときチューニングランプは両方点灯します、メーターが中心から大きく外れると、チューニングランプは、片方だけ点灯して、調

律されていない事を示します。

参考図、

各サイズの筒音と手孔音の、周波数




**調律**

尺八の調律では、まず始めに筒音(ロ音)を計ります、

音が低い場合は管尻部を、少しずつ削って、周波数を調整します、逆に音が高い場合は管尻に竹片を足して上げ底しなければなりません、

そんな事にならない様に、初めから少し管尻側は長めに切っておきます、

次に手孔穴ですが、筒音を決めてから、開けます、穴の位置は、手孔表を参照して下さい、ただし竹の太さによって、手孔の穴の深さが違

ってきますので、その分太い竹は唄口側へ細い竹は管尻側へ穴の位置を少しずらします

穴の大きさは10.5〜11mm、それ以上大きいと運指に影響します、

手孔の調律には次の方法が、考えられます、

周波数が低い場合

穴の歌口側の下を削って上方向へ穴を広げる

穴の歌口側を削って上方向へ穴を広げる

穴の表面を削って、穴の深さを浅くする